My vintage collection

#なるべく詳しく vintage denim jeans 古着

No.54 Levi's 90's reguler JP 501 second class 501-0000

今回の501はsecond classです。

No.54 Levi's 90's reguler JP 501 second class 501-0000

second class=B級品です。

私が10代の頃はジーンズショップは路面店で今よりいっぱいありました。

アウトレットのお店がなく、こうしたB級品や廃盤品のジーンズをジーンズショップで買うことができました。だいたい外のワゴンセールに並べられていて、価格も約2千円~5千円くらいの間だったと思います。

B級品はキズものが多いですが、90年代のリーバイスのB級ジーンズの特徴と言えば、赤タブカット、イレギュラースタンプと言ったところでしょうか。

他にも年代が変わってくると紙パッチのカット(ツーホースより上の部分)などがあります。穿いてしまえばイレギュラー箇所も分からなくなってしまうこともあると思いますが、元々はB級品だということをきちんと理解して購入することをお勧めします。

今回は90年代MADE IN USAのデットストックが手に入ったのでなるべく詳しく紹介していきたいと思います。

 

f:id:allornothing1or8:20210903102522j:image

正面
f:id:allornothing1or8:20210903102535j:image

背面
f:id:allornothing1or8:20210903102551j:image

紙パッチ

イレギュラースタンプ
f:id:allornothing1or8:20210903102616j:image

フラッシャー

B級品なので、ギャランティーチケットはつきません。
f:id:allornothing1or8:20210903102628j:image

赤タブカット

残骸が残っています。
f:id:allornothing1or8:20210903102639j:image

このジーンズの不良個所

ほつれがあります。
f:id:allornothing1or8:20210903102654j:image

スレーキのイレギュラースタンプ
f:id:allornothing1or8:20210903102709j:image

洗濯タグ

日本規格です。

95年の洗濯タグは過渡期で2種類あります。

この刺繍タイプとこの以前から使われているプリントタイプです。

刺繍タイプも注意書きがシンプルです。

f:id:allornothing1or8:20210903102724j:image

1995年10月製 552 サンアンジェロ工場(テキサス州

ストーンブリーチですが、品番は501-0000
f:id:allornothing1or8:20210903102734j:image

トップボタン刻印 552
f:id:allornothing1or8:20210903102744j:image

バックポケット カンヌキは白
f:id:allornothing1or8:20210903102801j:image

フロントボタン

フライは4つ
f:id:allornothing1or8:20210903102813j:image

バックポケット チェーンステッチ
f:id:allornothing1or8:20210903102826j:image

コインポケット チェーンステッチ
f:id:allornothing1or8:20210903102837j:image

ボトム シングルステッチ 

アウトシーム脇割 白糸 
f:id:allornothing1or8:20210903102850j:image

インシーム ダブルステッチ
f:id:allornothing1or8:20210903102901j:image

今回はストーンブリーチです。

色残りが少ないので色落ちはあまり期待できませんが、今回は90年代501のB級品のデットストックということで、購入しました。フラッシャー付きはなかなか珍しいと思います。

この年代のウォッシュがかかったモデルは今のものと比べるとサイズが小さめです。

今のものは表示サイズより大きめですが、この年代のものは表示通りのサイズです。

購入する場合は特に注意が必要です。

 

No.53 Levi's 90's regular JP 501 ① 501-01WA

今回は日本規格のregular 501ワンウォッシュのフラッシャー付きのデッドストックです。

No.53 Levi's 90's regular JP 501 ① 501-01WA

90's regular 501のワンウォッシュをデッドストックで入手できたので紹介します。

購入は2021年8月で価格は割引等もあって¥17800税込でした。

では、今回はデッドストックらしく、フラッシャー中心になるべく詳しく紹介していきたいと思います。
f:id:allornothing1or8:20210817213049j:image

正面
f:id:allornothing1or8:20210817213105j:image

背面
f:id:allornothing1or8:20210817213118j:image

紙パッチ

ワンウォッシュのため色とシワがあります
f:id:allornothing1or8:20210817213135j:image

フラッシャー+ギャランティーチケット

このNOTICE!のタグが懐かしい!

昔、ジーンズショップで良くみていました。
f:id:allornothing1or8:20210817213150j:image

フラッシャー

ワンウォッシュなので

PRESHRINK
f:id:allornothing1or8:20210817213204j:image

タブ スモールe
f:id:allornothing1or8:20210817213225j:image

NOTICE!裏
f:id:allornothing1or8:20210817213400j:image

バックポケット チェーンステッチ
f:id:allornothing1or8:20210817213238j:image

トップボタン553(サンベニート工場)
f:id:allornothing1or8:20210817213249j:image

リベット

スレーキにインディゴの青が付着しています
f:id:allornothing1or8:20210817213259j:image

タグ

リーバイスジャパン

日本規格 米国製
f:id:allornothing1or8:20210817213316j:image

2001年5月生産
f:id:allornothing1or8:20210817213328j:image

ボトム

この年代特有のシングルステッチ

アウトシームは脇割
f:id:allornothing1or8:20210817213341j:image

一言で言うと色が濃い!

現行モデルのワンウォッシュよりも濃い青です。

やっぱりフラッシャー付きのデッドストックは良いですね。

ワンウォッシュのためかw32ですが、小さいように思いましたが、採寸したら表示通り81cmでした。

何十年かストックされていたものなので、インディゴの独特の匂いがします。

 

この年代の501は66以前のモデルのように綺麗な縦落ちはしませんが、コーンミルズ社の14ozデニムの履き心地に非常に魅力があると思います。

昔、このジーンズが現行品で売っていた頃は80'sの赤耳は全然見向きもされず、古着屋さんで1万円以下で売っていましたし、デッドストックのフラッシャー付きも2万円しない位でまだまだ見掛けました。

この時代の子品番は国によって色々違いますが、基本はリジット(OR)、ワンウォッシュ(WA)、ストーンウォッシュ(SW)の3種類です。ユーズド加工の出始めで、数種類のユーズド加工もありました。価格も上の3種類(OR,WA,SW)は¥8,900でしたが、ユーズド加工ものは¥11,000位でした。

今後タマ数は減る一方なので、手に入れにくくなっていくと思います。興味のある方は是非早めに手に入れることをお勧めします。

No.52 Levi's 90's regular 501xx Royal Order

今回も 90's regular501ですが、コラボものです。

No.52 Levis 90's regular 501xx Royal Order

Levi'sとRoyal Orderがコラボしたものです。

501とDENIM JACKET(70505)がありましたが、確かこのDENIM JACKETはUSA製ではなかったと思います。私はJEANSを選びました。

当時はregular501とのコラボだったのであまり人気がなかったと思います。

タマ数が少ないだけになかなか詳細な情報がないと思いますので、是非参考にして下さい。

501は他で紹介していますので、Royal Orderの部分を中心に紹介していきたいと思います。

f:id:allornothing1or8:20210829185124j:image

正面
f:id:allornothing1or8:20210829185140j:image

背面
f:id:allornothing1or8:20210829185152j:image

特製 スターリングシルバートップボタン

CROWNマーク
f:id:allornothing1or8:20210829185205j:image

ボタン裏 取り外しが可能です。

お得意のトップボタンの刻印はありません。f:id:allornothing1or8:20210829185217j:image

タグ

2000年1月製 米国製

553 サンベニート工場(テキサス州

こちらは日本規格
f:id:allornothing1or8:20210829185249j:image

ボトム シングルステッチ

脇割 白糸
f:id:allornothing1or8:20210829185303j:image

フラッシャー

探せばもっと出てくると思いますが

特製のタグは2枚 他はregular501と同じだと思います。
f:id:allornothing1or8:20210829185900j:image

シルバー注意書き

上の左側の中面です。
f:id:allornothing1or8:20210829190721j:image

当時の定価が¥25,000位した記憶があります。

regular501が約¥9,000だったのでとても高価で人気もあまりありませんでした。

値段のわりに派手さはなく、ベルトするとわからなくなるレベルです。

ただ、今となっては、90's 501が貴重でそのRoyal Orderコラボとなるとかなりレアだと思います。

購入当時は生でしたが、穿きおろしました。

今後も大事に穿いていきたいと思います。

 

No.51 Levi's 90's Regular US 501 ② リジット 501-6218

今回はブランクタグバージョンです。

No.51 Levi's 90's Regular US 501 ② リジット 501-6218

ちなみにこちらも①と同様にUS規格です。

基本的にディテールは①と同じなので割愛させてもらいます。

このジーンズは2021年7月に¥11,000で購入しました。

リーバイスジーンズは数十本持っていますが、ブランクタグはこれが初めてです。

一節には、ブランクタグは10本に1本の割合だとか。

では紹介しています。
f:id:allornothing1or8:20210727214547j:image

正面
f:id:allornothing1or8:20210727214605j:image

背面
f:id:allornothing1or8:20210727214617j:image

ブランクタグ

f:id:allornothing1or8:20210727213758j:image

タグ

1998年8月製
f:id:allornothing1or8:20210727214643j:image

二本同じジーンズを並べて思ったのですが、この二本、色が若干違います。

写真で分かるかな?

ブランクタグの方が黄色っぽい
f:id:allornothing1or8:20210727214743j:image


f:id:allornothing1or8:20210727214757j:image

品番も501-6218で同じ

生産工場も同じで生産月が

スモールe→4月

ブランクタグ→8月

の違いくらいでしょうか。

でも色が違います。
f:id:allornothing1or8:20210727214810j:image

 

 

ここからは501の紙パッチについてです。


f:id:allornothing1or8:20210823222040j:image

この年代の501は上の画像のように紙パッチの501の後にxxが付いているとShrinkToFit(リジット)と言われています。

今回私が紹介したジーンズは501の後ろにxxは付いていません。フラッシャーがないので分かりませんが、寸法的にも見た目的にもプレシュリンクだとは思えません。

Shrink To Fitフラッシャー


f:id:allornothing1or8:20210823222641j:image

プレシュリンク、フラッシャー
f:id:allornothing1or8:20210818172848j:image

品番が501-0000であれば、リジットですが、品番も違います。

なんとなく、生産工場も関係しているようにも思いますが、どうなんだろう?

 

最近個人売買サイトで見掛けるジーンズでフラッシャーが付いている=生デニムと説明されているものがあります。

生デニムと言うのはフラッシャー付きの新品ということでは無く、未洗いの糊付きのものを差します。なので、Levi's 501で生デニムの場合はshrink to fitになります。なのでフラッシャーはshrink to fit と書かれている物が生デニムと言う訳です。

ワンウォッシュの場合、フラッシャーにはpreshrunkと書かれています。

フラッシャー付き=デッドストックは正しい表現だと思います。

デッドストック(死蔵品)=本当は、お店の売残りのもののみを差しますが、今では、新品、未使用になっています。

現物とフラッシャーがアンマッチ、後から違うフラッシャーを付けて、デッドストック・フラッシャー付きで売っているものもあるので、購入される方も注意が必要です。

ちなみに505など、ジッパーフライのモデルは生デニムでも、shrink to fitとは書かれていません。防縮加工したデニムが使われています。

 

No.50 Levi's 90's Regular US 501 ① リジット 501-6218

遂に今回で、50品目の紹介となりました。

今回は私が最近気に入っている90'S regular501です。

No.50 Levi's 90's Regular US 501 ① リジット 501-6218

最近数が減ってきている、90年代のレギュラー501です。1993年~2003年までのMade in USAのもので、シルバーラインの内タグが特徴です。今回紹介するモデルは、US規格でリーバイスジャパンのものではありません。

MADE IN THE USAの501 93'で復刻されているのオリジナルのmodelです。

それでは、ディテールをなるべく詳しく見ていきましょう。

f:id:allornothing1or8:20210722215859j:image

サイド
f:id:allornothing1or8:20210722215930j:image

紙パッチ

黒字の501
f:id:allornothing1or8:20210722220002j:image

タブ スモールe

カンヌキ 金色
f:id:allornothing1or8:20210723165542j:image

タグ

US規格なので日本語表記なし

リーバイスジャパンの場合は米国製とリーバイスジャパンと書いてあります。
f:id:allornothing1or8:20210722220034j:image

裏面

1998年4月製
f:id:allornothing1or8:20210722220220j:image

トップボタン

553 サンベニート工場(テキサス州
f:id:allornothing1or8:20210722220254j:image

銅リベット
f:id:allornothing1or8:20210722220341j:image

ポケットはチェーンステッチ
f:id:allornothing1or8:20210722220417j:image

ボトムはシングルステッチ

この時代はレングスカットなしでもシングルステッチです。
f:id:allornothing1or8:20210722220506j:image

この縫い返しがアメリカンって感じです
f:id:allornothing1or8:20210722220538j:image

インシームはダブルで内側が紺色

f:id:allornothing1or8:20210722220615j:image

生地に若干のムラがありますが、この辺もアメリカンって感じです。
f:id:allornothing1or8:20210724220636j:image

私はこのジーンズを2021年7月に個人売買サイトで約9千円ほどで買いました。

フラッシャーは付いていませんが、生地を見てもまだ目が開いていて糊が付いているのでリジットだと思います。

90'S regular501リジットで人気があるのは紙パッチに501xxまたは洗濯タグの品番 501-0000ですね。

そう言った点でこの501-6218の人気は低めで価格も安かったと思います。

リジット フラッシャー付きだと2~3万円ほどします。

もうたま数が少なくなってきているので今後どんどん値段が上がっていくと思います。

表示サイズはW30×L34ですが、実測寸法はW32×L37くらいあります。

また、同じ1998年製のレギュラー501をもう1本持っているので、また今度紹介します。そちらはブランクタグです。

Levi's 501に思うこと

VINTAGE JEANSに思うこと。

LEVI'S 501で言うと、

~66前期(1976年頃まで)までを昔からVINTAGE JEANSと言っています。

66後期(80年代、収縮率8%)も今では最後のVINTAGE JEANSと言われるようになってきています。

赤耳モデル(80年代、収縮率10%)アイスブルーで縦落ちしない。

80年代~2003年(脇割)米国製、(通称regular501)こちらもアイスブルー、縦落ちしない。

それ以降~2017年 生産国色々(代表的なのは、メキシコ、フィリピン、グァテマラ等)生地 コーンデニム

2017年~ 生産国色々、生地インド、日本、中国等

時代によって様々な変化がありました。

僕達の世代は、90年代ヴィンテージブームだったので、VINTAGE JEANSといえば、66前期までと言う認識でした。私も当時、付き合いのあった古着屋の方から66前期のデッドストックを格安で譲ってもらいました。ウエストは30くらいでしたが、レングスが29と私にはとても短いレングスだったので、格安だったのですが、生から育てようと思いしばらく穿きました。しかし、いかんせんレングスが短く1年くらいで、あまり穿かず手放してしまいました。ジーンズは穿くものだと思っていたので。今思えば、穿けないサイズならデッドストックのまま取っておけば良かったと思います。

しかし、あれから20年。時代は変わりました。501は米国製だったあの頃はもう無く、今はその501でさえ貴重な時代になりました。

確かに今見ても、VINTAGE JEANSの色落ちは格好いいと思います。

ただ、ジーンズは色落ちが全てではありません。

穿き心地があります。これは見た目ではありませんが、色落ちと同じくらい大事なものです。

そう言った点で、今まで、あまり評価の高くなかった80年代~2003年の米国製regular501はガンガン穿けて穿き心地も良いと思います。

14ozデニムはいい感じです。

ストレッチデニムは穿きやすいですが、501の14ozを穿くとやっぱりこれだな。と思います。

縦落ちが絶対的な基準ではなくて、アイスブルーと言われる色落ちも悪くはなく、それはそれで味わい深いものだと思います。

逆に米国製regular501の後のフィリピン製コーンデニムは綺麗に縦落ちしますが、まだ、さほど評価されていません。もしかすると、もう10年後に評価されるのかな。その頃は、コーンデニム自体が貴重なのかもしれません。

VINTAGE JEANSはすでに枯渇していて、最近のブームによりもう手に入れるのは難しいと思います。

regular501はネクストヴィンテージ、ネオヴィンテージの部類なのかもしれません。regular=価値のないもの、と言う意味だとどこかの記事で読みましたが、今、私がregular501と言っているものはもうregularではないのかもしれません。

元々の定価(どの時代でも新品の販売価格が現在の価値で2万円を超えることはないのでは?)を考えてしまうと、すごくお値打ちなものでも、30万するジーンズを一般人が実用的に買うのはあまり現実的ではありません。

せいぜい頑張っても10万以下ぐらいではと、個人的には思います。

そう言った点では、米国製のregular501も悪くはなく、再評価され、その価値が見直されてきたと思います。

最近ではそのregular501でさえ手に入れることが難しくなってきたように感じます。

特にリジットやワンウォッシュのデッドストックは。ジーンズは投機的なものでもありますので、どのタイミングで手に入れるかが大事だと思いますが、まだ探せば出物は出てきます。ここ最近、月を追うごとに価格が上昇してきています。

数は減る一方なので、探している方は出物があったら迷わず購入することをお薦めします。

 

デニムの洗濯色落ちについて考察

私的な見解ですが、デニム、インディゴの洗濯色落ちについて考察したいと思います。

デニムを洗う時に洗剤を使うかどうか?

洗剤を使うと色落ちしてしまうのか?

と言うことです。

 

私の住んでいる地域ではおまつりで法被を着ます。

法被にも種類があってデニム生地と似ているのでその辺も踏まえて考察したいと思います。

綿の法被は主に藍染法被、硫化染法被、反応染法被があります。

 

主な特徴です。

 

藍染=青=藍=インディゴ

天然藍の不純物を取り除いたものが=合成インディゴになります。

天然藍は不純物を完全に取り除くことができないので、柔らかい青になります。

合成インディゴは不純物がありませんので、濃い青になります。

 

硫化染=黒=501-0658(先染ブラックデニム)

色褪せると白くなります。

 

反応染=何色でも=スウェットの色(ツイル)

色褪せると白っぽくなりますが、極端に白くはなりません。

 

ではまずインディゴから。

染め物の生地は2種類あります。

①織った生地を染める場合

②糸を染め染めた糸を織る場合

デニムは②でインディゴで染めた糸と、染めていない糸を編んで作ってあります。

表はブルーですが、裏は縞模様です。

①は生地を染めるので表も裏もブルーです。

①の場合、模様を付けるため色を入れたくない所は糊付けるをして色を止めます。

②で模様を付ける場合は、抜染して色を抜きます。

染め方によって違いがあります。

染色で染めを行う時、色の入りが悪い時に、浸透剤を使うことがあります。浸透剤は界面活性剤です。

界面活性剤は水の張力を変化させることができます。

界面活性剤には3つの作用があります。

①浸透作用

②乳化作用

③分散作用

 

①浸透作用は水を浸透させる作用でこの作用があるため綿に染料を浸透させることができます。

 

②水と油は基本的に混ざり合いませんが、界面活性剤を入れると混ぜ合わせることができます。この時まざり合った液体は乳白色に変化します。この作用を乳化作用と言います。

f:id:allornothing1or8:20210824221511j:plain

③粉体を水の上に落としても下には沈みません。

コショウやススを水の上に落としても下には沈みません。

しかし、界面活性剤入りの水のなかでは沈んでしまいます。これを分散作用と言います。

 

水に界面活性剤を入れると、張力が変化します。

物体は重ければ重いほど地球の中心に引き寄せられています。ボールなどを胸の高さから手を離すと下に落ちますが、これは下ではなく、地球の中心に向かって落ちているのです。これは気体も同じで軽い暖かい空気は外側に行き、冷たい空気は地球の真ん中に向かって下がります。

しかし同じ物質はくっつきたがります。なので水滴は空中では丸になります。

 この仕組みによって表面張力は起こります。

通常の水

f:id:allornothing1or8:20210824221711j:plain

界面活性剤を入れた水

張力がほとんどない

f:id:allornothing1or8:20210824221730j:plain

この効果を利用しているのが防水生地です。

生地に特殊なコーティングをして水が浸透するのを防いでいます。

しかし、この撥水加工をした生地を衣類洗剤などで洗ってしまうとせっかくの防水加工の効きが弱くなってしまいます。

これは衣類洗剤に含まれる界面活性剤の効果によるものだと言うことがこれまでのお話で分かっていただけると思います。

 

なので、撥水加工がしてあるレインウェア等が汚れた時は洗剤で洗濯せず、水で濡らしたタオルで拭き取りの手入れすることおすすめします。

 

後、藍染め法被で年寄りから言われるのは、「酢」を入れると色が止まるというものです。インディゴはアルカリ性で、酢は酸性なので、色が落ちにくくなるとは思います。

 

話が逸れましたが、上記のことより、デニムの洗濯は特にファーストウォッシュなど、色が出やすい環境の時は、蛍光増白剤を含まない洗剤と酢を入れてあげた方が、界面活性剤の効果で染み出た色をまたデニムに浸透させる効果があり、酢の効果で色落ちしにくくなるのでは?と個人的には思います。

色落ちしないデニム専用洗剤がある見たいですが、染めものを洗う時点で色は落ちる(薄くなる)のは物理的に仕方ないと思います。(水分を含むと色が薄まるので)全く色落ちしないと言うことはないと思います。漬けおきすると色が出ます。特にファーストウォッシュは。他の洗剤に比べると色落ちが少ないということでしょう。

ちなみに分量ですが、界面活性剤は1%、酢はデニム1本に対して大さじ1程度で良いと思います。

 

次は硫化染め 501-0658 先染のブラックデニムは硫化染めです。使用していると独特の白さが出ます。

法被も昔は硫化染めの法被が多かったのですが、近年は減少してきていて、反応染めに変わってきています。この硫化染めが減少してきている理由は、染めの職人が減少してきていること、硫化染めがあまり環境に良くないこと、法被等の薄い生地を染色した場合、まれに破れが発生することの要因があるようです。ただ、近年の硫化染めの法被は昔のもの40~50年くらい前のものと比べると色落ちも少し違う気がします。環境を配慮してなのか、染料が違うのでしょうか。

なので、この先染のブラックジーンズは今後作るのは難しくなるのでは?またはもう作れないのではないかと思います。

最近のものだとリーバイス 501 93 ブラックが硫化染めのブラックだと思います。硫化染め独特の白さがあります。

501 '93レギュラーストレートRAISIN STONE

https://www.levi.jp/2019aw_50193.html

 

次は反応染めです。反応染めは一番一般的な染めだと思います。スウェット、Tシャツ、ツイル。綿素材であれば大体反応染めです。使い込みや洗う回数が増えれば、白っぽく使い込んだ感じになります。

 

あと、最近は化繊素材のウェアが良く着られています。化繊は染色できません。なので基本は単色です。色落ちもしません。日焼けはしますが。しかし、時代は進化しているので、この化繊素材に細かなプリントをすることができるようになりました。昔は刷り込みのプリントでしたが、現在は大きいインクジェットプリンターで印刷(捺染)することができます。インクも顔料を使用していますので、水に強いのが特徴で、洗濯による色褪せはあまりありません。

f:id:allornothing1or8:20210825211629j:image

化繊素材は白ですが、黒色にプリントしてあります。特徴は裏面は白(素材の色)になるということです。

染色は天気や湿度によって、出来映えが違ってしまいます。

同じ色、同じ配合で染色を行っても、天気や湿度によってサンプルの色とは違った色になってしまうこともあります。

しかし、この捺染を使えば思い通りの色が出すことができます。

なので、捺染やプリントしたものを生地に転写する「昇華転写」なども多くなってきています。

 

今回は染色方法や界面活性剤の効果を見てきました。

最後にこの話をまとめると、

かなり私的な見解ではありますが、

デニムは蛍光増白剤を含まない洗剤でワンウォッシュして長い間置いておいた方が色落ちが遅いと思います。

リジットは糊が付いているので、長い間置いておいても、生地に色は入っていかないと思います。それは前にも説明したように、染色で糊は色の侵入を防ぐために使うからです。

実験したわけではありませんが、今買える90年代の501だとリジットのデットストックのものよりワンウォッシュのデッドストックのものの方が、色残りが良いと思います。ストーンウォッシュやUSEDウォッシュは色を落とすのに塩素を使っているものもあるのでちょっと別ですが。

 もちろんリジットのデットストックにはFITさせるという別の楽しみがありますが、色残りだけで考えるとワンウォッシュのデットストックも悪くないと思いました。